盛花(基本花形)直立体

花材/猫柳,チューリップ,オンシジュウム,スイトピー,ゴッドセイ

花器/信楽焼水盤

ポイント 盛花直立体は真のすっきりとした伸びやかな線を見せます。それぞれの花材の調和をとりながら互いに引立つように見せることがポイントです。

「完成」

盛花の4つの基本花形のなかでも、直立体はよく生けられる花形のひとつです。

撓めの効く柳(猫柳)ですが、基本的にはあるがままの姿を生かします。真と行を同じ材料(猫柳)で扱います<盛花ではよくこのケースがありますね>。

このとき、真と行の表現<みせかた>を変えて、メリハリをつけることも大事です。また同時に、真と行の立ち上がりの角度も左右同角度になると、つまらなくなってしまいます。

これはさいごに「控」の役を真の後ろに挿した完成の図です。それでは最初から順に、みていきましょう!

 
 

●まずは真を立てます。直立体といっても、枝の動きを見て単調にならないようやや斜後ろに傾けています。また、付枝も適度に整理しました。挿したところから枝先まで、目に見えない直線として思い描いてみてください。そうすると真の適切な振りが得られます。

●真の反対側に行を同じ猫柳で挿しました。真に対して、「受けるような」姿にしています。

 

●胴の位置にはチューリップを。花の向きや高さに差を付けて。一瞬見ただけで、チューリップのさまざまな表情を見せることができるように気をつかってください。

●オンシジュウムの柔らかくなびく線を入れました。同じ胴のなかに、それぞれの花材の特性を見せて互いを引き立てるのです。

     
 

●チューリップの回りに紫のスイトピーを入れています。これは胴の花の色味を引き立てるため。同時に、やや低い場所につかって、チューリップやオンシジュウムの高さの表現の邪魔をしないようにしています。

●足元の「根締め」に留の役をゴッドセイの葉で。葉も、一枚づつ、ひねったり立ててみたり、重ねたりと表情を豊かに。


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